お父さんのための「書籍の電子化」講座


最近のIT業界の動向に詳しくないお父様方に説明する際に使える記事をクリッピング
今回は、"書籍の電子化"に関わる記事を自分用にメモ。


2003/10/24の記事
■米Amazon.com,販売書籍を対象とした全文検索サービスを開始 - IT Pro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/USNEWS/20031024/1/
 米アマゾンが「書籍内の文章まで検索できる」というサービスを開始。これは、言わば『Web上での立ち読み』にができてしまうというもの。上手くいけば売上アップに繋がるが、悪くすれば必要な箇所だけタダ読みされてしまうというリスクを伴う。

 サービス導入の影響はどうでるか注目されていたが、はたして売上アップと出たらしい。
以下は、 IT Pro記事(http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20051101/223885/)より引用

 「Search Inside!を開始したことで米国では書籍販売数が全般的に増加した。特に料理やコンピューター系の書籍が顕著に伸びた」(アマゾン ジャパン メディア プロダクト ディレクターのローレン川崎氏)という。
 同様のサービスは既に「Search Inside!」という名称で米国では2003年10月から開始。英国では今年7月、独、カナダでは今年8月から開始していた。


2005/11/1の記事
Amazon.co.jpで書籍の中を立ち読みできるサービス開始 - IT Pro
 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20051101/223885/

 米国に遅れること2年。日本でも同じサービスが開始されることとなる。上記は、分かりやすくAmazonの「なか見検索」サービスを紹介している記事。

 《個人的な感想》
 ひとまず使ってみた感想としては、まずまず便利といったところ。このサービスにより『実際に本を手に取って"使える本"かどうか確認をする』という必要性は確実に減った。(はずれ本を買ってしまう恐れが減った)。
 検索機能の性能についてはまだ未知数。"とりあえずヒットするだけ"よりはもう少しインテリジェンスなものが欲しいところだが…。しばらく利用してみて検索の賢さを判断することにする。


2005/11/4の記事
■米Amazon.comがオンライン書籍販売の新プログラム,「必要なページだけ購入可能」 - IT Pro
 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/USNEWS/20051104/223985/

 立ち読みサービスを実施している時点で、当然ながら書籍の中身を電子データ化している。次の一手は、それらをバラ売りするサービスの展開。なお、購入は、ページ,節,章単位。データはオンラインでいつでも閲覧できる。

 《個人的な感想》
 便利そうだが閲覧だけしかできないのでは悲しい。同じようなサービス*1を利用した経験から言えば、閲覧や検索だけでなく、編集(蛍光ペンのチェック、コメントの挿入)もできた方が便利。強いニーズがあると予想される技術書は特にその傾向*2が強いのではないだろうか?


2005/11/4の記事
■米Google著作権を問われない書籍を「Google Print」で全文検索・閲覧可能に - IT Pro
 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/USNEWS/20051104/223982/

 Amazonの動きとは別に、Googleでも書籍の電子化を行う「Google Print Library Project」を進めている。そして、「Google Print」(ベータ版)で対象データを検索および閲覧可能にしたとのこと。
 現在のところは著作権を問われない書籍に対象を限定している。とは言うものの、関係団体との間で軋轢を生んでいるようだ。以下は、上記URLの記事から引用。

 同プロジェクトは,世界の大規模図書館の蔵書をスキャンしてデジタル化し,インターネットで全文検索ができるデータベースを作成するというもの。スタンフォード大学ハーバード大学ミシガン大学,ニューヨーク公立図書館,オックスフォード大学などが参加している。これら大学や図書館との取り組みでは,主に著作権が消滅した作品,絶版本や希少本を対象にする。

 ただし,これまでに作家団体のAuthors Guildや米国出版者協会(AAP:Association of American Publishers)が,同プロジェクトは著作権侵害に当たるとして訴訟を起こしている(関連記事)。同社は,さまざまな懸念に対処すべく8月に同プロジェクトを一時中断していたが,10月31日にプロジェクト再開を宣言。すでに出版社との提携に動いていることも明らかにした。


 日本でも、一部の出版社はPDFを使った雑誌記事のばら売りを始めている。(日経BPのほか、マイクロマガジン社あたりだったかな?)。Amazon.co.jpでも同様の動きがでるのはいつになるだろうか。

 引き続き、日米の動向を見守りたい。


〜・〜 追 記(2005/11/4 22:30) 〜・〜
2005/11/4の記事
■アマゾンとランダムハウス、グーグルへの対抗策発表--書籍の電子版を有料提供へ - CNET Japan
 http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20090189,00.htm

 GoogleAmazonに続き、出版社のRandom Houseが自社の書籍をオンライン公開していく姿勢を明らかにした。このサービスを独自に単独で立ち上げるのではなくオンライン書店検索エンジンポータルサイト等、パートナーと柔軟な連携(料金、サービス携帯含む)をとっていくようだ。

〜・〜 追 記(2005/11/7 16:00) 〜・〜
2005/11/7日の記事
 ■書籍のデジタル化、マイクロソフト大英図書館と提携
  http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20090307,00.htm

 Microsoft大英図書館との提携では、来年までに約10万冊の蔵書をデジタル化することになっている。著作権保護期間を過ぎた書籍がデジタル化され、新しいMSN Book Searchサービスから検索できるようになる。同サービスは、2006年には公開ベータテストが開始される見通しとなっている。

なお、Microsoftは、Yahoo、Internet Archiveと同じOpen Content Allianceプロジェクトの参画メンバー

*1:日経BPの雑誌を電子データ(PDF)で購入するサービス

*2:書き込みしたいという要望