例の歌に対して「なくなってほしいですね」とコメントした件について

 アニメの主題歌をヒットチャート1位にしようという運動と、ある歌手がラジオ番組で、その曲に対して「なくなってほしいですね」とコメントした件について、いまさらの感はあるがエントリを残しておく。

 発言をした歌手の心情は、つまるところ、熱心な映画ファンがアイドル主演の映画やそのファンを快く思わないのと同じ種類のものなんだろう。例えば、SMAPやモー娘主演の映画目当てにファンが映画館に押しかけてきたら、きっと映画ファンは「君らがアイドル好きなのは分かったからどこか別のところでやってくれ。頼むから邪魔しないでくれ。」と叫びたいに違いない。
 だが当然ながら、映画館は映画マニアだけのものではないし、CDランキングも音楽マニアだけのものでもない。まぁ、あまりに当たり前のことなので、わざわざ書くのもはばかれるのだが。

 これは、若干うろ覚えなのだが、昔、とんねるずの(?)のパロディっぽい曲が大ヒットしていた時、某アーティストがインタビューにこう答えていたように記憶している。「パロディっぽい曲がランキング上位にきてしまうということは、歌を本業としている僕等の努力が足りないということだ
 まことに潔い、たいへん好感が持てる発言である。移り気な消費者やそれに迎合するかのようなレコード会社。納得しがたい状況も、自らの力で克服すべきと考える態度には頭が下がる。